街コンなどの出会いの場で、「会話を盛り上げるためにはどんな話題を振ればいいのか」と悩んでいる人は多いはずです。お互いに興味があれば、無理に話題や質問を考えなくても、自然に会話は展開していきます。ですので、まずは自分に興味を持たせること、次に「真剣に話を聞いてくれている」「ちゃんと話を理解してくれている」と相手に感じさせることが大切です。
本記事では、街コンで求められる会話のテクニックを紹介しています。「いまひとつ会話が盛り上がらない」という方は参考にしてみてください。
もくじ
盛り上がる会話のネタ
会話はキャッチボールなので、良いボールを1球だけ投げてもあまり意味はありません。お互いが気持ち良くキャッチボールを続けられることが何より大切です。鉄板ネタを持っておくことは好ましいですが、できればいろいろなネタを用意しておき、相手に合わせて使い分けられる方が有利です。
- 天気の話
- 食べ物の話
- 趣味の話
- 仕事の話
天気の話
「今日は寒いですね」「雨が続きますね」といった天気や気温の話です。コミュニケーションの書籍などを読むと、必ずといっていいほど「天気の話」が薦められていますが、「天気の話でどうやって盛り上がるのか」がわからない方も多いと思います。
続かない会話の例
このように、天気の話をしても、すぐに会話が終わってしまうことがあります。その原因は、「天気について話すこと」が目的になっているからです。会話を盛り上げるために重要なのは、相手の好みや考えを知ることを目的にすることです。例えば、「この人はどんな天気を心地良いと感じるのか」を目的に設定すると、次のような会話になります。
続く会話の例
このように、「天気」というありふれたテーマでも、相手の考えや共感を引き出すことを目的として設定すれば、会話を展開していく余地は生まれます。質問ばかりだと一方的なコミュニケーションになってしまうので、自分の考えや習慣について、具体的に話すこともポイントです。具体的なほど、質問や共感につながりやすくなります。
食べ物の話
食べずに生活している人はいないので、「食べ物の話」は誰にとっても関連のある話題です。また、意見の違いによる対立も比較的起こりにくいので、街コンなど初対面の相手と話す場面では無難なテーマだといえます。ただし、「相手が食べられない物の話」は、場をシラけさせるので注意が必要です。
「ミラノに〇〇という有名店があって、そこのピザが絶品なんだ」といった話は、相手がイタリアに旅行する予定があるならOKですが、そうでなければただの自慢話として受け取られます。同じ理由で、地元の飲食店の話も相手は退屈するかもしれません。お互いにアクセスしやすい食べ物の話をすることがポイントです。
食べ物の話をしていて、「美味しそう」「行ってみたい」という肯定的な反応を引き出せたときは、それを覚えておくと連絡先交換やデートの約束をするときに役立ちます。また、食べ物の好き嫌いやアレルギーなどの情報は、覚えているだけで相手を喜ばせることができるので、余裕があればメモしておくと良いかと思います。
趣味の話
「趣味は何ですか?」という質問はハードルが高いので、「休みの日は何をしますか?」「どんなことにお小遣いを使ってますか?」などと置き換えた方が、相手は気楽に答えられるかもしれません。自分の好きなことを語るのは楽しいですし、共感してもらえると嬉しくなり、「この人と付き合ったら楽しいんじゃないか」と予感させることにもつながります。
相手の語った趣味について、自分が何も知らなくても問題はありません。例えば、「趣味はヘブライ語の勉強です」と相手が言ったからといって、「ヘブライ語なんて知らないから話題を変えよう」と考えるのは間違いです。「どうしてそんなマイナーな言語を勉強しているのかな」と、相手に関心を持てば、自分が知らないジャンルであっても会話を拡げることはできます。
共通の趣味があることは、「価値観が近いので一緒にいて楽しそう」「趣味の投資にも理解がありそう」と好意的に受け取られることが多いです。一方で、「レベルの差が上下関係につながる」「一緒にいる時間が増えて飽きそう」というネガティブな意見もあります。
仕事の話
自分の仕事に誇りを持っている人なら、仕事について質問されることは嬉しいと思います。特に男性は、自分の得意ジャンルについて語るのが「気持ち良い」と感じる傾向にあるようです。また、相手の職業を知っておくことで、「自分より詳しい相手に知識自慢をしてしまう」といった失敗も避けられるようになります。
高い地位にいる人、専門的な職種の人は、仕事の話が「自慢」と受け取られる可能性があるので注意が必要です。専門用語を使うことも、「難しい言葉を知っていると自慢している」「理解できない相手をバカにしている」と誤解されるリスクがあります。一般的でない略語も、街コンでは使うべきではありません。
5W1Hで質問する
相手が興味を示す話題が見つかったら、5W1Hで質問をすれば、誰でも簡単に会話を広げることができます。5W1Hとは、いつ(When)、どこで(Where)、どのように(How)などの6要素のことです。
関連のない質問が続く会話の例
このように、関連のない質問が延々と続くと、相手は「話を聞いてもらえていない」と感じてしまいます。質問をして答えてもらったら、その答えに興味を持つという姿勢が大切です。具体的には、共感を言葉にしたり、自分の考えを伝えたり、さらに関連した質問をしたりすることです。
関連した質問が続く会話の例
5W1Hを使って質問をすると、次のようになります。
どんなにおしゃべり好きな人でも、聞く人がいなければ話し続けることはできません。正確にいうなら、「興味を持って聞いてくれる人」が必要です。この会話例のように、共感したり、適度に相槌したり、質問したりすることが「興味を持っている」と評価されるポイントです。
また、質問をする内容は、相手に関連することでなければ意味がありません。「あなたがおすすめする飲食店は?」という質問は会話を盛り上げますが、「あなたの街にファミレスは何店舗ありますか?」という質問は面白みがありません。両者の違いは、興味の対象が「あなた」か「ファミレス」かです。
街コンを盛り上げる7つのコツ
街コンで会話を盛り上げるコツを7つ紹介します。
- 挨拶と外見で第一印象は決まる
- 自分から人見知りを告白する
- 一瞬で嫌われる発言
- 正直に反応して信頼を得る
- 場数を踏んで緊張を和らげる
- 自分を卑下することは言わない
- 知っておくべき心理テクニック
挨拶と外見で第一印象は決まる
「どこから来たの?」といきなり話しかけるより、「〇〇です」「よろしくお願いします」と最初に自己紹介をした方が誠実な印象です。着席でじっくり同じ相手と話すことができるときは、職業や趣味などを自己紹介に加えると、安全そうな人物と思われますし、そこから会話が拡がる可能性もあります。
実際には、「何を言ったか」よりも、表情や外見が第一印象を決定づけます。話しかけるときは緊張しますが、笑顔で挨拶をすることは大切です。外見は、美しいに越したことはありませんが、第一に注意すべきは清潔感です。次に注意すべきは、偏ったファッションをしないことです。
例えば、オタク趣味は許容できてもオタクファッションは許容できない人が多数です。ロック系やモード系など、他のジャンルであっても個性的なファッションは排他的なイメージを伴うので敬遠されます。類友を探しているなら話は別ですが、街コンでは誰から見ても好印象な服装をすることが大切です。
自分から人見知りを告白する
「人見知りなので沈黙しちゃったらごめんなさい」「緊張して表情が固いかもしれないけど怒ってるわけじゃない」と最初に伝えておくと、途中で会話が途切れてしまったり、無愛想な表情に見えてしまったとしても、許される確率が高くなります。
会話すべき場面で沈黙すると、「相性が悪い」というネガティブな印象を与えてしまいます。かといって、「沈黙しないように」と意識しすぎると、つまらない質問ばかりになって、「会話は続くけれどつまらない」と思われてしまうかもしれません。リラックスした方が、いろいろな連想が浮かびやすくなるので、結果的に会話が続きやすくなります。
一瞬で嫌われる発言
次のような発言は、街コンで一瞬で嫌われるリスクがあります。
- 相手の容姿に関する発言
- 相手の年齢に関する発言
- 性別に優劣をつける発言
街コンでは、「とにかく相手を褒めろ」とアドバイスされることもありますが、相手の容姿について発言することは控えるべきです。自分は褒めたつもりでも、相手には嫌味に聞こえることもあります。「腕が太いね」「背が低いね」などの発言が嫌われることは想像しやすいですが、逆に、「腕が細いね」「背が高いね」と言われて不快に感じる人もいるので注意すべきです。
そもそも、褒めるという行為は、高い立場の人間がすることです。学校の先生は生徒を褒めますが、生徒が先生を褒めることはありません。「君の〇〇は可愛いと思うよ」と褒めたとき、相手が自分に対して敬意を持っていれば「嬉しい」と感じてもらえますが、そうでないときは「偉そう」と思われるかもしれません。
相手の容姿を形容するのではなく、「私は素敵だと思う」「私は好きだ」など、自分の感想を伝えるのが正解です。「背が高いね」ではなく、「私の好きな身長だ」と言い換えれば角は立ちません。些細な違いですが、コンプレックスを抱いている相手にとっては大きな違いです。「○歳くらいに見える」なども容姿に関する発言なので、控えるのが無難です。
正直に反応して信頼を得る
特に初対面の相手と会話をするときは、相手に興味を持っているということを言葉や態度でわかりやすく示すことが大切です。「真剣に話を聞いてくれている」「ちゃんと意味が伝わっている」と相手が感じれば、安心して続きを話すことができるようになりますし、自分に興味を持ってくれていることを相手は嬉しく感じるはずです。
関心を示すためには、共感をしたり、適度に相槌したり、さらに深い質問をしたりすることが必要だと書きましたが、本当は理解していないのに、「なるほど」とわかったふりをすることはNGです。そういう嘘は、必ず見抜かれるので、信頼を失うことになります。わからないことは、素直に「わからなかった」と反応するのが良いと思います。
「わからない」という言葉は「わかりたくない」、「それのどこが良いの?」は「良いとは思わない」というように、否定的な意味に誤解されないように注意する必要があります。前傾姿勢で笑顔で話を聞いたり、「もっと知りたい」「教えて欲しい」という言葉を繰り返すことは、誤解を避けるのに効果的だと思います。
場数を踏んで緊張を和らげる
緊張することは、真剣に挑んでいる証拠でもあるので、悪いことではないと思います。ただし、緊張とは、ひとつのことに頭脳が集中している状態をいうので、連想が働きづらくなり、会話が広がりにくいという欠点があります。リラックスしていると、「さっき可愛い子がいたな」「美味しそうな匂いがするな」など、雑念が頭をよぎるので、会話は広がりやすくなります。
街コンで初対面の相手と会話をするときに、緊張してしまうという人は、「緊張しています」と素直に伝えることが大切です。その上で、緊張を和らげるために最も簡単な方法は、場数を踏むことです。「成功しなければ」「もう次はない」と思い込むと、どうしても緊張してしまいますが、同じことを何度も繰り返すことで「たいしたチャレンジではない」と実感できるようになります。
自分を卑下することは言わない
自信に満ちた人物がモテやすいという傾向は、男女共通です。自信があるということは、堂々とふるまい、相手によって態度を変えない、ということです。相手よりも立場が上であることを示すことではありません。偉そうにしたり、相手をバカにしたりしても、「自信があって素敵だな」とは思われません。
恋愛経験が少ない人は、「僕なんかでよければ」「私なんかでよければ」など、自分を卑下しすぎて嫌われることがあります。相手に敬意を払うことは必要ですが、それは上下の関係ではなく、あくまで対等な相手として尊重するということです。「自分よりモテそうだから」などの理由で敬うことは、相手によって態度を変えるということなので信頼されません。
自虐ネタで笑いを取ることも、街コンでは避けたほうが良いと思います。他人をバカにして笑いを取ろうとする行為は論外ですが、自虐ネタは誰も傷つけず、むしろ好感につながるので好ましい、という意見もあります。しかし、それは同性が集まる飲み会での話であって、街コンのような出会いの場では、自虐ネタは歓迎されないことが多いようです。
知っておくべき心理テクニック
恋愛で使えそうな心理テクニックは、どれも有名すぎるので使いづらいかもしれません。「あ、これ〇〇じゃん」とバレたときに格好悪いからです。ここでは、街コンで使える心理テクニックをいくつか紹介しますが、無理に使おうとしないことが重要なポイントです。
ハロー効果
ある顕著な特徴に引きずられて、評価にバイアスがかかることです。「高校時代は〇〇部のキャプテンでインターハイにも出た」など、優れた実績を示すことで、他の部分も優れていると思われることができます。
カリギュラ効果
禁止されると逆に興味がわくという心理のことです。「本当は秘密なんだけど仕事で〇〇を任されている」などと打ち明ければ、普通に話すよりも興味を持ってもらうことができます。
単純接触効果
接触する回数が増えるほど、好意を抱きやすくなることです。ほとんど話したことがなくても、「職場で毎日顔を合わせている」というだけで、他の他人よりも親近感が湧きやすくなります。誰かを口説くときは、一度で信頼を得ようとするよりも、時間をかけて少しずつ親密な関係になることを目指したほうが上手くいきやすいです。
ドア・イン・ザ・フェイス
最初に難易度の高い要求をして相手に拒否させた後、難易度の低い要求をすると承諾されやすくなるという手法です。「温泉に行かない?」と誘って断らせた後に、「じゃあコーヒーでも飲まない?」と簡単な誘いをすることで、応じてもらいやすくなります。
ダブルバインド
二重拘束と日本語では訳され、「どちらに転んでも拘束される」という意味の言葉です。相手を食事に誘うときなどに、「パスタがいい?それとも中華がいい?」と質問して、「行かない」という選択肢を除外する手法がダブルバインドと呼ばれます。
出会いをデートに発展させる方法
街コンの出会いをデートに発展させるコツは次の5つです。
- 会話が盛り上がったタイミングで誘う
- LINEやメールではなく対面で誘う
- デートという単語は使わずに誘う
- 自然な流れと口実が喜ばれる
- イベント終了時に連絡先を交換する
会話が盛り上がったタイミングで誘う
食事の誘いや連絡先の交換など、恋愛に発展させるためのアプローチ全てにいえることですが、会話が盛り上がっているときに提案したほうが応じてもらえる確率が上がります。時間が経つほど冷静に考えられるようになり、たいていの場合、面倒くさくなります。
LINEやメールではなく対面で誘う
デートの誘いは、対面のほうが有利な理由がいくつかあります。まず、表情や声色といった言葉以外のメッセージが届くため、親近感を抱いてもらいやすいことです。また、お互いの顔が見えていると、無下に断りづらいという面もあります。LINEやメールで誘われた場合、返信するまでじっくり考えることができるため、考えているうちに面倒になってしまうことも多いです。
デートという単語は使わずに誘う
街コンで知り合った相手と、改めて食事に行くなら、それはデートといって然るべきですが、「デート」という呼び方は嫌われることがあります。「何らかの見返りが求められている」「一歩進んだ関係になったことをお互いに認めている」という雰囲気があるからです。「お茶にでも行きませんか?」と軽く誘ったほうが喜ばれます。
自然な流れと口実が喜ばれる
食べ物の話題は、自然な流れでデートにつなげるにはうってつけです。近場でおすすめの飲食店について語っていて、「美味しそう」「行ってみたい」といった反応があったときは、「それじゃ一緒に行ってみませんか?」と返せばデートの誘いになります。「新メニューが食べてみたくて、久々に行きたいと思ってたんですよね」など適当な口実があれば、さらに自然にデートにつなげることができます。
イベント終了時に連絡先を交換する
デートの誘いと同様、会話が盛り上がったタイミングに連絡先を交換するのがベストだと思います。「今度一緒に食事に行きましょう」という流れになったら、そのときにスマホを取り出して、連絡先を交換します。特別な言い回しをする必要はありません。無理やり連絡先を交換しても、そっけない返事が届くか、ブロックされるだけです。
まとめ
街コンで使える会話のネタとコツをまとめると次のようになります。
- 天気の話は無難なので挨拶のように使える
- 食べ物の話はデートの約束につなげやすい
- 相手のことを知ろうと思えば会話は広がる
- 第一印象で好感が得られれば自然と盛り上がる
- 人見知りは最初に告白しておくと好印象
- 知ったかぶりや嘘の共感はしない
- 心理テクニックはバレるとドン引きされる
- 「面白そう」と反応されたらデートに誘う
本記事では、街コンで求められる会話のテクニックを紹介しました。「いまひとつ会話が盛り上がらない」という方は参考にしてみてください。